H27年度 第18回 事業企画賞表彰

◆第18回 事業企画賞表彰◆

平成27年度事業企画賞表彰者が、平成28年3月15日の理事会において決定し、平成28年6月8日の第58回通常総会で授与しました。

表彰業績名 表彰対象者
Soils and Foundations の国際展開 村上 章(京都大学

●授賞理由:

 候補者は,2011年から2015年までSoils and Foundations編集委員長の立場でリーダーシップを発揮し,同論文集がより国際的な評価を得られるよう「Soils and Foundations」への電子投稿・査読システムの導入,ScienceDirect上での電子ジャーナル化,外国人研究者の編集委員採用など数々の画期的な事業が実現されてきた。
結果として,短期間のうちに論文投稿数は増加し,それに合わせて掲載論文数も増えるなど,物理的な充実が図られた上に,2012年10号の『東北地方太平洋沖地震の特集号』をScienceDirect上でオープンアクセスすることにより,アクセス数が飛躍的に上昇し,Soils and Foundationsの国際的地位を高めたことは非常に評価できる。
以上の理由により,事業企画に対する表彰候補として推薦する。

第49回地盤工学研究発表会「サロン・ 土・カフェW」事業

会員・支部部 男女共同参画・ダイバーシティ委員会

代表者:田中 真弓、熊野 直子

●授賞理由:

 本企画は,女性のみならず,若手・シニア・外国籍の方などダイバーシティに興味をもつ幅広い人の参加を得て開催されている。将来的には全ての会員が自由に活躍できる学会の雰囲気を作り出すための重要な取り組みである。対外的にも,当学会のダイバーシティ推進への積極的な取り組み姿勢のPRに寄与しており,土木学会など他学会からの評価も高い。
同委員会が,事前の勧誘や広報,当日の運営から事後のアンケートまで一貫して,かつ継続的に実施していることも本賞に値する。
議論は,多くの参加者がリラックスして意見交換できるようにワールド・カフェ方式で行われ,各テーブルには地域の銘菓を用意するなどの工夫がなされている。最後にはファシリテーター役の委員が総括することにより参加者の意見共有を図っている。
継続性の面では,終了時のアンケート結果(例えば,話題として長時間労働,子育て,介護,資格取得などを取り上げたいという要望)が,次年度の学会活性化のための企画や全国大会のダイバーシティ特別セッションでのテーマ選定にフィードバッグされている。
参加者の半分近くがリピーターであり年々増えていることは,本企画がダイバーシティーに関し会員ニーズに合致していることの証左でもある。
本企画により地盤工学に携わる多様な人材が仕事上の不安を共有し解決策を議論する場が継続的に提供され,学会の魅力向上,会員維持と新規会員獲得に大いに貢献するものと期待される。
以上の理由により,事業企画賞候補として推薦する。

関東支部
地盤工学会関東支部設立10周年記念行事

「地盤工学PRコンテスト」科学体験教室

~これで君も地盤博士だ!暮らしを支える身近な“地盤“の世界を覗いてみよう!~

関東支部会員サービスグループ

(重村智、鈴木亮彦、荒井郁岳、亀井秀一、佐々木隆光、立石亮、田中剛、槌谷勝之、堀智仁、三上武子、成田恵祐、長谷川圭介)

●授賞理由:

 本企画は,学会の本来の目的である学術的な貢献だけでなく,地盤工学の魅力を若い世代に伝え,将来の地盤技術者を増やしていくきっかけ作りをしている点や,地盤技術者への(家族の)理解を促している点など様々な観点で貢献されている。
本コンテストの開催日を,子供たちの夏休み時期の中の土曜日とし,親子で参加できる期日に設定することも効果があったようで,当日参加者も合計138 名(子供 75名、保護者 63 名)の来場を得,大成功を収めている。
企業,協会,教員,学生と様々な立場の団体がアイデアを競ったことや,「科学体験教室」として子供たちが参加し保護者も関心を持ちやすくすることは,社会が地盤工学に関心を向けつつある今日において、企画の新規性や企画実現時期の適切性の両面で画期的であったと評価できる。
以上の理由により,事業企画に対する表彰候補として推薦する。

中部支部
各務原台地における「熱田上部層(鵜沼
面,鳥居松面)と鵜沼宿」見学会
地盤工学会中部支部・シニア会員継続WG
(委員長 渋木雅良,坪井英夫,白木敏和,中道育夫,藤田 学,坪田邦治,中野正樹, 成瀬文宏)

●授賞理由:

 本企画は,平成25年8月より立ち上げられた“シニア会員継続WG”の活動の一環として,「シニア会員の活躍の場の提供」,「若手会員のシニア会員が持つ知識を享受できる場の提供」として,両者をつなぐ方法として適切な催し物であり評価できる。
シニア会員に活躍していただく機会は,今後増えていくことは必須であり,他支部への水平展開の良い事例にもなると考えられることから、企画実現時期の適切性は大きく評価できる。
以上の理由により,事業企画に対する表彰候補として推薦する。