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現場レポート2 南池袋地中送電設備用シールドトンネル 工事

1.はじめに

 広報委員会では、学会職員がプロジェクトの現場を取材し、一般の方に近い目線で感想を述べてもらう“学会職員の現場レポート”を企画し、第一弾として東京駅丸の内プロジェクトを紹介しました。

 今回第二弾として、学会職員と広報委員会メンバーがシールド工法と推進工法で進められている地中送電設備用トンネル工事現場(清水・大林・間・西武建設JV)を取材してきました。池袋というオフィス街のど真ん中で進められている現場への入構を特別に許可していただき、通常は入ることができない工事中のトンネル現場の様子をご紹介します。

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推進工法用ジャッキの前で 一番左が案内して下さった太田さんです。 

 

2.取材の内容

 本工事は、地域の電力を安定的に供給するために新たな地中送電用のトンネルを建設するものです。
 トンネルの施工方法は、半径15mの急曲線部があるトンネルは急曲線対応の泥土圧式シールドマシンを用いたシールド工法を用い、直線のトンネルにはコンクリート製の管をジャッキで地中に押し込む推進工法が適用されています。
 トンネルのルートは、地下鉄の下を通過したり、既設設備への接続を確保するために17%の急こう配施工があったり、ターミナル駅に近い繁華街での施工のため施工スペースの確保に苦労するなど、非常に難易度の高いプロジェクトです。

 

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まずは、ヘルメットをかぶった格好で、事務所から現場へオフィス街を進みます。

  

 

 

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 変電所およびトンネル立坑現場 繁華街のど真ん中です。

 

 

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地上部に並べられている推進工法用コンクリート(ヒューム)管(内径φ2400mm) 

 

 

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クレーンで地下に下ろします。 

 

 

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  ジャッキに管を取り付け推進開始。推進工法は、先端に取り付けられたカッターで土を

切りながら、立坑に取り付けられたジャッキで、コンクリート管を押し込んでいきます。 

 

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  続いて、RC(鉄筋コンクリート製)セグメント設置の完了した泥土圧式シールドトンネルを進みます。

      内径φ3000mmで掘削延長は300m、占用可能な道路の下を掘り進むために、半径15mの急曲線

      を入れなければなりません。そのため中折れ機構のあるシールドマシンが採用されました。 

 

 

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          急曲線部分にさしかかりました。幅の狭い鋼製セグメントが使われています。

         カーブの先で、鋼製セグメントを被覆する二次巻きコンクリートの打設が行われています。

 

          また、最初に地下鉄の下を通過するために、掘削深度が深く、この急曲線部分を超えた地点

         から比較的浅い位置にある到達立坑まで、17%の急こう配での施工が行われました。

 

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シールドトンネルの急曲線施工が行われている場所の地上部。繁華街のど真ん中、地下18mで施工中です。

 

 

3.現場レポート

 

3.1  A職員
 本部・広報委員会主催の“学会職員の現場レポート”に関東支部から参加をさせていただきました。日頃、会員向けの現場見学会の事務を担当しておりましたが、現場に赴くのは初めてで、会員の方がどんな場所で仕事しているか実際に自分の目で確かめられるのは、大変有意義な体験でした。それと同時に、池袋駅近くに穴をどうやって掘っているのか、実際現場を見てみるまで、想像が全くつきませんでした。
 今回の工事は、地下変電所から既設の設備に接続するための地中送電設備の建設だそうです。特殊な機械を使ってケーブルの道作りをしており、シールド工法と推進工法という工法で作業をしていました。推進管とそれを押し込むジャッキを間近で見ましたが、大変巨大で、これを機械と人の手で動かしているのだと思うと、危険を伴う作業だと痛感しました。
 このシールドマシンで驚いたのは、まっすぐ掘るだけでなく、カーブも自由自在で、正に地中深くにいる巨大なモグラといったところでしょうか!実際トンネルの中を歩いてみましたが、円筒形の道が果てしなく続いており、急こう配の入り口も見事で、想像していたより綺麗な空間でした。このトンネルはセグメントと呼ばれるコンクリート、および鋼製の円筒で覆われていたのですが、地中深くにも拘わらず、水漏れなど一切なく、技術の素晴らしさに感激です。
 推進工法の推進管の設置作業は、間近で見学するチャンスに恵まれ、内径φ2400mmの大きな推進管を数名の作業員で、見事なチームワークであっという間にジャッキに設置完了でした。作業員の方の迅速な仕事があってこそ、このような大きなトンネルを掘る事ができるのだと、ヘルメットを被りつつも、そこかしこで頭をぶつけていた自分との違いに、スペシャリストとはこういうものなのかと、感動いたしました。
 地中から地上に上がり、改めて地上から工事現場の道筋を辿ってみましたが、池袋の喧騒の街の下で、巨大で長く続くトンネルが掘られているとは想像もつきません。快適な日常生活を送る事ができるのは、こういった作業員の方に支えられているのだと思うと、感謝せずにはいられません。
 地下40メートル以深の地中だと、土地所有者の許可がいらないと聞いたことがありますが、地中御殿を建てて、住む事も夢ではなくなるかもしれない!?と真剣に思いを馳せるひと時でした。近いうちに地盤工学会から技術を開発して下さる方が現れるのを願うばかりです。
 このような、めったに見る事ができない現場に連れて行って下さった広報委員会の皆さまと、くだらない質問にも快く答えてくださった現場責任者の太田さんに御礼申し上げます。太田さんの身のこなしの素早さに忍者映画を見ているようでした。

 

3.2  O職員
 この度はシールドトンネル工事現場を実際に取材するという貴重な機会を頂くことが出来ました。
 工事現場を間近で見るのは初めての体験だったのですが、現場の足場、使用されている機械、推進工法で地中に設置されるコンクリート管など、どれも予想以上に大きく、迫力あるものでした。
 実際に作業している地点までは地下深く降りていく必要があったのですが、急な階段に足元がおぼつかない私に対し、現場の方は慣れた様子で軽々と昇り降りされておりました。
 特に印象に残ったものはシールドセグメントです。1枚1枚細かいコンクリート片がトンネル内壁に貼り付けてあったのですが、曲線のあるトンネルでも隙間なくきっちりとはめ込まれているセグメントに、設計・施工の丁寧さが感じられました。
 見学場所は、向かう途中で場所を間違えていないか不安になるようなオフィス街の中心に位置しておりました。普段よく通る場所ということもあり、繁華街であれほど大きな掘削工事が行われていることに非常に驚きました。
 深夜になっても衰えない人通りのなかで作業スペースを確保するのに苦労されていること、多くの地中埋設物の間を抜けていくために難しい線形でトンネルを通さなくてはならないことなど、繁華街ならではの苦労があるというお話は興味深いものでした。
 このような現場の方々の尽力の積み重ねが、今の豊かな生活に繋がっているのだと思います。
 普段知ることのない、自分の生活を支えてくれている裏側を垣間見ることが出来、非常に良い体験をさせて頂きました。取材に際し、お世話になりました皆様には心より感謝申し上げます。ありがとうございました。。  

                                            

 

4.おわりに

 

現場を案内いただいた太田さん、取材の許可をいただいた東京電力㈱はじめ、今回の取材に協力してくださったすべての工事関係者の方に、この場を借りて御礼申し上げます。お世話になり、ありがとうございました。 

 

 

(文責:清水建設㈱ 浅田素之) 

 

 

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