2019年度(平成31年度)新設委員会委員の公募

公益社団法人 地盤工学会 調査・研究部

調査・研究部は地盤⼯学の発展を視野に,先駆的に克服すべき技術課題,緊急に究明すべき⼯学的課題等様々なテーマについて研究委員会を組織しております。さらにその他,活動資⾦の⼀部または全部を参加機関が分担拠出する公募型研究委員会,他機関から研究委託によって設置される受託研究委員会等を設置し活動しております。研究委員会は会員の自主参加の下に,地盤工学に関するテーマの研究・調査に積極的に取り組み,その成果を会員に還元しようとするもので,重要な学会活動の一つとして位置付けられています。
 今回は,平成31年度に新設する研究委員会の委員を公募いたします。本委員会の活動期間は2022年3月までの3年間となっています。応募を希望される方は下記要領に従い,5月7日(火)までに地盤工学会・調査・研究部宛にお送りください。なお,応募者は学会個人会員とし,同一年度での応募は各人1委員会に限らせていただきます。

入会手続きは「申し込みと会費納入」が必要です。詳しくはこちらをご覧ください→入会について

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◎委員を公募する委員会テーマと委員会発足の主旨
       1. 地盤環境汚染対策の科学的合理性判定のための調査・試験・評価法に関する研究委員会
       2. 未曽有の豪雨により複合化した土砂・水災害に遭遇する時代に突入 した地盤技術の今後と社会的な方策に関する研究委員会
公募する委員の会務と人数
委員の選定方法

応募方法

◎委員を公募する委員会テーマと委員会発足の主旨
1.委員会名:地盤環境汚染対策の科学的合理性判定のための調査・試験・評価法に関する研究委員会
委員長 : 乾 徹 氏(大阪大学大学院 工学研究科)
活動期間 : 2022年3月までの3年間
応募期限 : 2019年5月7日(火)
主旨  : 地盤工学会では,1990年代後半より様々な地盤環境問題が顕在化してきたことを契機として,環境地盤工学に関する研究委員会が継続的に活動を実施してきた。地盤工学分野を中心に環境工学,応用地質学,土壌学といった幅広い専門分野の研究者,実務者が問題点や課題を共有し,その解決に資する学術研究を実施するプラットフォームとしての役割を果たしており,これまで12回に及ぶ環境地盤工学シンポジウムの担当委員会としての開催をはじめ,着実に成果を発信してきた。直近の「社会実装に向けた新しい地盤環境管理と基準に関する研究委員会」(2015~2018年度,委員長:国立環境研究所 肴倉宏史)では,再生資材由来の地盤材料に含まれる微量有害物質,および掘削土砂・ずりに含有される地質由来の有害物質の溶出挙動を主な対象とし,環境法令や各種試験結果,対象サイトの地盤条件を考慮・包含した各種材料の環境安全性の指標化を実施してきた。その成果は,試験方法の立案や改正の提案,地盤工学会基準や各種ガイドラインへの反映,ISO/TCへの規格案の提示など「社会実装」を念頭に発信されており,「材料評価試験」のあり方や試験方法の提示という観点で有用な学術的成果を挙げてきた。
  一方で,関連する環境法令や公定試験法も学術的知見の発展に対応して近年改正が進められている。例えば土壌汚染対策法では「リスクに応じた規制の合理化」が新たな方針として提示され,対策の要否や対策完了の判断を評価地点における地下水中の有害物質濃度の評価・予測結果に基づいて合理的に実施することが求められる。しかしながら,この評価・予測においては依然として課題が多く,上記委員会での議論においても酸化還元条件や共存物質の影響,対策効果等の長期安定性など現行の材料試験のみでは評価できない要因を考慮するとともに,地質・地盤調査やモニタリングの適正な実施が不可欠であることを改めて確認している。また,社会にその内容を適切に伝える工夫と努力が必要であることも認識している。このような現状を受け,環境条件の変化が溶出特性や対策効果に及ぼす試験・評価方法の検討,物質移行評価や地球化学モデルを含めた安全性評価の高度化,地質・地盤調査法や環境モニタリング手法の再検討などの新たな課題の解決をはかる。以下のようなワーキンググループ(WG)を設置する予定である。
1. 試験法・環境安全性評価WG
2. 地盤調査・モニタリングWG
3. 地盤環境リスクの不確実性・社会啓発WG
応募方法へ

2.委員会名:未曽有の豪雨により複合化した土砂・水災害に遭遇する時代に突入 した地盤技術の今後と社会的な方策に関する研究委員会
委員長 : 鈴木 素之 氏(山口大学大学院 創成科学研究科)
活動期間 : 2022年3月までの3年間
応募期限 : 2019年5月7日(火)
主 旨 : 広範囲に想定以上の雨が降った平成 30 年 7 月豪雨は、人間の防御力が広く自 然外力に負けた年として記憶されるかもしれない。地球温暖化に伴う異常気象が各地で急速に顕在化し、今後も 西日本豪雨に匹敵、あるいはそれ以上の規模の 1000 年確率で起こるミレニアム豪雨災害が発生する可能性すら 考えておく必要がある。今回の災害の全貌が明らかになるにつれて、今までの常識と違ったことが起こったこと が分かってきたが、その反面、今までの常識のもとに積み上げた技術が通用した部分もあった。まず、この豪雨 災害において、この違いを客観的に判別したうえで、議論を行うことが重要であると考える。次いで、災害を被 る本質的な原因は、人間の個々の心理や社会の慣習的誤解に一因があり、それらの点を踏まえた地盤防災対策が 不足していると考える。そこで、災害を減らすには、地盤工学分野だけでなく、様々な分野と融合したアプロー チで研究・技術開発を進める必要がある。本研究委員会では、最近の豪雨災害から新しい課題を洗い出し、その 整理と分析を多角的に行う。また、これまで提起された課題の解決状況をチェックし、既存の地盤技術の体系と 整合した即効性のある技術の提案・適用を検討する。そのうえで、地盤災害・防災を研究する研究者・技術者を 集め、個々の研究の位置づけ・方向性を明確にして、地盤工学全体で 100年から1,000年に一度の頻度で発生する豪雨災害 に対応した研究・技術開発のベクトルを合わせ、社会へ有効な働きかけができるような活動を目指す。

◎公募する委員の会務と人数
研究委員会は,委員長,(副委員長/幹事長/幹事),事務担当幹事および委員で構成され,このうち委員を公募します。委員の方には,委員会発足後に決められる運営方針に従い調査,研究活動を行っていただくほか,成果の取りまとめ等にも協力していただきますので,実質的な作業負担が伴うことをご承知おきください。なお,委員の中より幹事を選出することもあります。公募人数については,研究テーマに関して会員に資する成果が上げられ,かつ委員会が円滑に運営されて,委員間相互で十分な意思疎通が図れる程度の人数とし,委員長と調整,決定するものとします。

◎委員の選定方法
応募者が多数の場合には,提出された業績に関する資料(応募要領の(7),(8)等)を参考に,原則として調査・研究部が選定いたします。

◎応募方法
下記応募フォームから必要事項を送信してください。期限: 2019年5月7日(火)
[新設委員会委員応募フォーム](募集終了)
必要事項リスト
(1)応募する委員会名
(2)氏名
(3)会員番号、手続き中の方は初回の会費納入日を記載してください。
(4)所属・役職
(5)(入会手続き中の方は)年齢
(6)連絡先住所,電話,FAX,E-mail
(7)過去5年間の主な業績(論文または担当業務)
・論文の場合は,著者,タイトル,掲載誌,掲載ページ,発行年月 等
・担当業務の場合は,その概要(プロジュクト名,時期,場所,主な内容等)
(8)過去5年間における地盤工学会における活動内容(委員会,座長等)

◎申込み・問合わせ先
地盤工学会 調査・研究部「新設委員会委員公募」係
Tel.03-3946-8673, Fax.03-3946-8678
chosaki★jiban.or.jp ★→@