ATC10-WG1は,地盤データの不確実性の評価と明示に係る検討を行っています。
本ページでは,まずは平成29年8月1日~令和元年6月30日の2年間,(一財)日本建設情報総合センターが運営する社会基盤情報標準化委員会(委員長・柴崎亮介東京大学教授)配下の小委員会として活動した結果について紹介します。
小委員会では,地質や地盤のモデルを含む様々な地盤データの品質(不確実性)に係る情報を設計・施工・維持管理段階に確実に引き継ぎ,以て地盤リスクのマネージメントに資することを目的として,地盤モデルデータの作成時の品質の明示ならびに利用時の品質の評価に係る指針・標準を検討し,以下の6項目の成果を得ました。
1.用語の定義と体系化による地質・地盤モデルの品質,不確実性の概念の明確化
2.モデルの品質に対する影響要因とそれらの関係性の明確化
3.地質・地盤,構造物によって異なるモデルとデータの継承の特徴の明確化
4.モデルの品質を説明/評価するための「品質項目」の提案
5.品質方向書等,品質項目の記載方法の提案
6.モデル作成における不確実性の評価と明示方法の提案
詳細は,報告書をご参照ください。
今後は,本報告書で提案した品質項目について,実際の三次元地盤モデル作成への適用と検証を行います。
●社会基盤情報標準化委員会 地盤データ品質標準化小委員会報告書(ATC10-WG1主体で議論・検討を実施。) 「三次元地質・地盤モデルの利活用と不確実性の評価・明示」 URL:https://www.jacic.or.jp/hyojun/subcommittee_archive/2017shouiinnkai-01.html
会務 | 氏名 | 勤務先 |
委員長 | 三村 衛 | 京都大学大学院 工学研究科 |
幹事 | 和田 里絵 | 応用地質株式会社 技術本部 |
委員 | 秋山 泰久 | 国際航業株式会社 防災環境事業部 防災ソリューション部 |
委員 | 阿南 修司 | 国立研究開発法人土木研究所 地質・地盤研究グループ |
委員 | 江原 竜二 | 大阪府安威川ダム建設事務所 |
委員 | 王寺 秀介 | 中央開発株式会社 九州支社 |
委員 | 大井 昌弘 | 国立研究開発法人防災科学技術研究所 マルチハザードリスク評価研究部門 |
委員 | 北田 奈緒子 | 一般財団法人地域地盤環境研究所 研究開発部門 |
委員 | 清木 隆文 | 宇都宮大学大学院 地域創生科学研究科 |
委員 | 藤堂 博明 | 基礎地盤コンサルタンツ株式会社 海外事業部 |
委員 | 中山 俊雄 | 東京都 土木技術支援・人材センター |
委員 | 濱田 晃之 | 一般財団法人地域地盤環境研究所 研究開発部門 |
委員 | 原 弘 | JR東日本コンンサルタンツ株式会社 技術本部 防災計画部 |
委員 | 原 昌成 | 八千代エンジニヤリング株式会社 事業統括本部 国内事業部 |
委員 | 升本 眞二 | 大阪市立大学大学院 理学研究科 |
委員 | 安田 進 | 東京電機大学 総合研究所 |
委員 | 安田 智広 | 基礎地盤コンサルタンツ株式会社 海外東京支店 |
委員 | 吉川 敏之 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 コンプライアンス推進本部 (兼) 地質情報研究部門 |
京阪中之島線巡検(大阪城) | 京阪中之島線巡検(天神橋) |
ATC10-WG1の社会基盤情報標準化小委員会としての活動および報告書のとりまとめにおいては,(一財)日本建設情報総合センターに多大なご協力をいただきました。この場を借りてお礼申し上げます。