地盤工学会の概要

はじめに

地盤工学会は日本の地盤技術を担う専門家の集団です。

橋などの社会基盤施設を支えているのは地盤です。
その地盤の性質がわからなければ、堅固な施設を構築することはできません。また、新しい土地をつくり出したり、斜面を安定なものにしたり、地下水環境を評価したりするためにも、地盤に関する知識が欠かせません。
このような、私たちの生活に関連する地盤についての学術技術を扱うのが地盤工学です。 地盤工学会は、日本において地盤工学を担う専門家の集まりです。取り扱う内容が、不特定多数者の利益の増進に寄与しており、内閣総理大臣から公益社団法人として認められています。

地盤工学会は、
1.学術技術の進歩への貢献
2.技術者の資質向上
3.社会への貢献
の3つを目的に掲げて活動しています。


1.学術技術の進歩への貢献

将来の地盤工学の技術・学問分野の発展、展開を考えながら、学術技術の進歩へ貢献するための活動をしています。

学術・科学技術の調査・研究
各種の研究委員会等を組織し、学術・科学技術に関する調査・研究を行っています。その調査・研究によって得られた成果は、報告会や講演会を開催して、広く一般に普及させることに努めています。 また、調査・研究については受託および技術指導も行っています。

国際学会との関係
地盤工学会は、国際地盤工学会(the International Society for Soil Mechanics and Geotechnical Engineering)の国内組織です。

調査・試験法の基準化
また、本会は、日本工業標準調査会から、地盤調査とそれに対応した室内試験方法の基準化活動を委託されており、ISO規格の国内審議団体として規格・基準を提案しています。

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2.技術者の資質向上

会員をはじめとし、広く地盤工学に係わる技術者の社会的地位の向上のために、技術者の資質向上を 目的とした活動をしています。

分野横断的集まり
それぞれの会員の専門分野は、土木のみならす、建築、農業、地質の分野等々、多くの分野の横断的集まりであるところに本会の特徴があります。今後もNPO、NGOなども含め、多くの分野が集える学会としていきます。人文・社会科学分野、環境科学分野、情報科学分野、農業・生物分野、化学分野との連携を通じて、俯瞰的学問展開を目指します。
地盤工学会は、地盤力学の基礎から、調査・設計・施工、そして防災・環境保全までをトータルにプロデュースしています。さらに、地盤工学に関する膨大な技術力の蓄積と交流をより一層推進していくために、国際会議やシンポジウム・研究発表会などの開催、学会誌や各種刊行物の発行、各種地盤工学会賞による研究活動のバックアップなどを行っています。

研究発表会
年に1回開催される地盤工学研究発表会をはじめ各種シンポジウムで論文発表がなされています。これらは、技術者相互の意見交換、情報交換の場になっています。

継続的学習の場を提供
地盤工学継続教育制度(G-CPD)を運営し、講習会等を通じて会員の能力向上を支援します。また、建設系CPD協議会に参加しており、他学協会と協力し合いながら、技術者へ学習の場を提供しています。

技術者個人の活動を支援
各技術者は、学会から地盤に関する技術情報や技術力向上の機会を享受するという受動的な立場にあるだけではありません。公募のあった各種委員会や地域幹事に応募して委員等に就任すれば、技術者自らが公益性の観点から地盤に関する様々な問題の解決に向けた活動をできる立場を得られます。すなわち、技術者の立場において、公平性・学際性を担保した上で、地盤に関する種々の問題に取り組むことができます。学会では、技術者が直面している、地盤と人間に関するあらゆる問題を、学会が取り組むべき対象とするように、取り扱う問題の間口を積極的に広げるスタンスをとりたいと考えています。


3.社会への貢献

当該学問・技術部門への社会的要請への責任遂行、学術技術専門団体としての情報収集・発信機能への期待に応える努力をしています。

地域密着型の活動
防災・環境・資源・エネルギー・住宅問題など、産学官のみならず、市民に密着した立場もしくは市民を取り込んだ形での課題の克服と合わせて、学会活動を常に社会に向って発信していくことに努めています。学会は9支部をもち、その中には主な地域グループがあるので、そのグループを中心とした活動を推進しています。

市民向け講座の開催
一般市民向けの講座として、文京区市民講座など、自治体とのタイアップによる生涯教育を行うとともに、文京区と共催のこども理科実験教室や、各種出前講座を開催しています。これらは、土や地盤の面白さを市民に伝えるとともに、この分野の重要性を理解してこの分野で貢献したいと考える若手を育成するための行事です。

災害緊急調査団の派遣
国内外の地盤災害時には災害調査団を派遣し、人々を守るための知見の集積に努めています。調査結果については、報告会を開催し、社会への情報提供に努めています。


学会住所

所在地

〒112-0011 東京都文京区千石4丁目38番2号

電話

03-3946-8677

代表

8671

講習会、会員、CPD、国際関連

8672

学会誌、S&F、地盤工学ジャーナル、単行本

8673

研究発表会、シンポジウム、研究委員会、電子図書室

8674

学会運営、財務、庶務、表彰

FAX

03-3946-8678

代表

e-mail

jgs◆jiban.or.jp (◆を@にかえてお送りください)

交通

JR山手線 巣鴨駅 徒歩10分
都営地下鉄三田線 千石駅(A4番出口)徒歩3分