未曽有の豪雨により複合化した土砂・水災害に遭遇する時代に突入した地盤技術の今後と社会的な方策に関する研究報告書(2023年5月)
広範囲に想定以上の雨が降った平成 30 年 7 月豪雨は、人間の防御力が広く自 然外力に負けた年として記憶されるかもしれない。地球温暖化に伴う異常気象が各地で急速に顕在化し、今後も 西日本豪雨に匹敵、あるいはそれ以上の規模の 1000 年確率で起こるミレニアム豪雨災害が発生する可能性すら 考えておく必要がある。今回の災害の全貌が明らかになるにつれて、今までの常識と違ったことが起こったこと が分かってきたが、その反面、今までの常識のもとに積み上げた技術が通用した部分もあった。まず、この豪雨 災害において、この違いを客観的に判別したうえで、議論を行うことが重要であると考える。次いで、災害を被 る本質的な原因は、人間の個々の心理や社会の慣習的誤解に一因があり、それらの点を踏まえた地盤防災対策が 不足していると考える。そこで、災害を減らすには、地盤工学分野だけでなく、様々な分野と融合したアプロー チで研究・技術開発を進める必要がある。本研究委員会では、最近の豪雨災害から新しい課題を洗い出し、その 整理と分析を多角的に行う。また、これまで提起された課題の解決状況をチェックし、既存の地盤技術の体系と 整合した即効性のある技術の提案・適用を検討する。そのうえで、地盤災害・防災を研究する研究者・技術者を 集め、個々の研究の位置づけ・方向性を明確にして、地盤工学全体で 102~3 年に一度の頻度で発生する豪雨災害 に対応した研究・技術開発のベクトルを合わせ、社会へ有効な働きかけができるような活動を目指す。なお、活 動期間は 3 年間を想定している。
[活動期間: 2019(令和元年)年度-]
2019年12月6日版
番号 | 会 務 | 氏 名 | 所 属 |
1 | 委員長 | 鈴木 素之 | 山口大学 |
2 | 委員 | 石川 達也 | 北海道大学 |
3 | 委員 | 田口 岳志 | 秋田大学 |
4 | 委員 | 後藤 聡 | 山梨大学 |
5 | 委員 | 伊藤 和也 | 東京都市大学 |
6 | 委員 | 古谷 元 | 富山県立大学 |
7 | 委員 | 沢田 和秀 | 岐阜大学 |
8 | 招請委員 | 松四 雄騎 | 京都大学 |
9 | 委員 | 小泉 圭吾 | 大阪大学 |
10 | 委員 | 土田 孝 | 広島大学 |
11 | 委員 | 橋本 涼太 | 広島大学 |
12 | 委員 | 森脇 武夫 | 広島工業大学 |
13 | 招請委員 | 太田 岳洋 | 山口大学 |
14 | 委員 | 珠玖 隆行 | 岡山大学 |
15 | 委員 | 森 伸一郎 | 愛媛大学 |
16 | 委員 | 酒匂 一成 | 鹿児島大学 |
17 | 委員 | 神山 惇 | 宮崎大学 |
18 | 委員 | 落合 達也 | アジア航測株式会社 |
19 | 委員 | 福井 謙三 | 基礎地盤コンサルタンツ株式会社 |
20 | 委員 | 龍野 敏晃 | 基礎地盤コンサルタンツ株式会社 |
21 | 委員 | 上野 将司 | 応用地質株式会社 |
22 | 委員 | 柴崎 達也 | 国土防災技術株式会社 |
23 | 委員 | 鏡原 聖史 | 株式会社ダイヤコンサルタント |
24 | 委員 | 松原 輝明 | 復建調査設計株式会社 |
25 | 委員 | 海原 壮一 | 株式会社エイト日本技術開発 |
26 | 委員 | 片山 弘憲 | 株式会社荒谷建設コンサルタント |
27 | 招請委員 | 酒井 直樹 | 国立研究開発法人 防災科学技術研究所 |
28 | 委員 | 村上 豊一 | 株式会社高速道路総合技術研究所 |
29 | 委員 | 川添 英生 | ライト工業株式会社 |
30 | 委員 | 笠間 清伸 | 東京工業大学 |
31 | 委員 | 藤原 覚太 | 東海大学工学部土木工学科 |
32 | 委員 | 渡邉 諭 | 公益財団法人 鉄道総合技術研究所 |
33 | 委員 | 阪口 和之 | 一般財団法人 土木研究センター |
34 | 委員 | 北爪 貴史 | 東電設計株式会社 |
35 | 委員 | 吉川 修一 | 八千代エンジニヤリング株式会社 |
36 | 委員 | 横山 一輝 | 日特建設株式会社 |
37 | 委員 | 利藤 房男 | 名古屋大学減災連携研究センター |
38 | 委員 | 小西 純一 | サンコーコンサルタント株式会社 |
39 | 委員 | 石田 幸二 | 和歌山航測株式会社 |
40 | 委員 | 小松 晃二 | 株式会社ケーティービー |
41 | 委員 | 村上 哲 | 福岡大学 |
42 | 委員 | 山口 充 | 株式会社鴻池組 |