平成30年度事業企画賞表彰者が、平成31年3月15日の理事会において決定し、令和元年6月7日の第61回通常総会で授与しました。
表彰業績名 | 表彰対象者 |
電子図書室のリニューアルに関する取組み | 調査・研究部および学会の電子化を総括的に議論するWG 代表者:鈴木 亮彦(調査・研究部 学術情報担当) |
●授賞理由: 本事業は,学会ホームページで運用する電子図書室を組織横断的な取り組みに基づきリニューアルし,学術・技術情報へのアクセス性,ひいては会員サービスの向上を図ったものである。各種資料の電子化やシステムの更新・最適化は必然の流れと言えるものの,WG による総括的な議論により情報資産活用の最大化に結びついたものと考えられる。また,学会誌電子版利用者へのアクセス優遇を盛り込み,事務コスト削減効果が大きな電子版利用の促進を図った点は,実現時期の適切性にも繋がることとなった。以上より,学術・技術の貢献,および企画実現時期の適切性に一定の評価が認められ,事業企画賞に値すると判断する。 |
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気候変動に伴う積雪寒冷地の地盤災害に関するシンポジウム | 北海道支部 気候変動に伴う積雪寒冷地の地盤災害リスクに関する研究委員会 代表者 石川達也(委員長)、川端伸一郎(幹事)、加藤貴文、川尻峻三、川村志麻、所哲也、西村聡、林啓二、林憲裕、林宏親、松田圭大、村山陽、森田恵弘、山木正彦、山梨高裕、渡辺敏史 |
●授賞理由: 本企画は,積雪寒冷地特有の地盤災害を気候変動の切り口で扱い,シンポジウム開催,論文集刊行を通して学術的・技術的知見の普及を図ったものである。凍結・融解や融雪影響などの課題を気温推移の変化,豪雨頻度の増加に代表される気候変動影響に結びつけた点は,学術・技術に新たな基軸をもたらすものと考えられる。さらにこれらは北方隣国で共通する問題を先取りした取り組みと言え,学会の国際活動への貢献にも期待が寄せられる。以上より,学術的・技術的貢献性と,気候変動を切り口に先駆的に取り組んだ新規性,実施時期の適切性に高い評価が認められ,事業企画賞に値すると判断する。 |
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法律家・消費者のための住宅地盤Q&A(書籍および普及活動) | 関東支部 地盤リスクと法・訴訟等に関する事例研究委員会(渡邉康司、稲垣秀輝、伊藤和也、大里重人、金田一広、伊奈潔、喜内敏夫、金子俊一朗、中村裕昭、中山健二、大串豊、金田朋之、小嶋茂人、中川寛子、吉岡和弘) |
●授賞理由: 本企画は,地盤リスクと法・訴訟等が関連する知見をQ&A の形で分かりやすく集約し,書籍刊行と勉強会活動を通して広く共有・普及を図った取り組みである。法制度から調査法に至るまでを扱う内容は消費者と法律家,地盤技術者に有益で,高い実用性と活用性が見出される。また,液状化被害の多発等で一般にも宅地地盤問題に関心が寄せられる状況においては,時節を得た形で地盤工学の社会貢献を推進し,知名度向上にも寄与したものと考えられる。以上より,学会内外に広がる学術的・技術的貢献性と,、純粋な技術・工学の枠を越えた企画としての新規性,実施時期の適切性に相応の評価が認められ,事業企画賞に値すると判断する。 |