令和4年度 第25回 事業企画賞表彰

◆第25回 事業企画賞表彰◆

令和4年度事業企画賞表彰者が、令和5年2月17日の理事会において決定し、令和5年6月8日の第65回通常総会で授与しました。

表彰業績名 表彰対象者
次世代のエンジニアのためのウェビナー     株式会社オリエンタルコンサルタンツ
総務部 若手活性化WG

●授賞理由:

 本企画は,若手会員向けのオンライン交流会であり,日本国内外での若手技術者や日本で学んだ留学生のキャリアパスの紹介を経て,参加者同士での意見交換の場を設けたものである。コロナ禍において新たな学会活動の在り方を模索している中で,若手会員が主体となり企画・運営されたことは,企画者や参加者の双方にとって大きな意義がある。
特に同WG の活動を通じて,若手会員が当学会に所属する意義や価値を高め,同世代の若手会員による口コミ等で当学会の魅力度の向上が期待され,若手会員の維持に加えて新規の若手会員の獲得につながる可能性が期待される。
以上のことより,若手会員本企画を事業企画賞候補として推薦する。

JGSタイムカプセルプロジェクトの作成

熊本大学大学院先端科学研究部

●授賞理由:

 本企画は,国際地盤工学会との連携で,過去100 年の地盤工学的イベントと地盤工学の学術および技術の進歩を時系列でまとめた取り組みである。本企画は英文で製作されており,国外に日本の地盤工学の技術進歩をアピールできるような取り組みも特筆すべき点である。社会インフラの変革を下支えしてきた日本の地盤工学の発展と学会活動の歴史を概観できるこの企画は,これからの地盤工学を担う若手研究者・学生の自己研鑽,ならびに国内外の地盤工学を学ぶ方々に対する教育的価値が高いものと評価し,本企画を事業企画賞候補として推薦する。

2)「地盤工学のあり方―応用地質学と地盤工学の協働を考える―研究委員会」報告および提言(案) 地盤工学会関東支部 地盤工学のあり方-応用地質学と地盤工学の協働を考える-研究委員会
(委員長:末岡徹、幹事長:宮田和、幹事:石井裕泰、笠間清伸、鈴木健介、古木宏和、委員:今村遼平、上野将司、宇田川義夫、海野寿康、柿原芳彦、勝見武、菊本統、木村克己、栗原則夫、田中耕一、田中淳、谷和夫、富樫陽太,森良樹、横田聖哉)

●授賞理由:

 本企画は,応用地質学と地盤工学の協働をテーマとした,3 年間の研究委員会活動である。特に,調査の役割を「地盤の構造の解明」とし,設計の一部として定義づけたことが目新しい。これにより,地質と地盤の技術者が,工学的な地質図の作成,地質・地盤リスクマネジメントという,明確な目的を持って協働することになる。また,活動成果を提言という分かりやすい形で広く発信したことを高く評価する。同提言の内容は学術,技術に留まらず,教育,人材育成にまで及んでいる。他学会でもその成果が取り上げられるなど,同企画の影響は甚だ大きい。以上から,本企画を事業企画賞候補として推薦する。

3)「土の締固め管理-現状・新たな展開・展望-」 (書籍) 地盤工学会関東支部 土構造物の要求性能の実現を目指した盛土締固め管理の合理化に関する研究委員会
(委員長:龍岡文夫、幹事長:平川大貴 他)

●授賞理由:

 本企画は,産学官計35 名の技術者・研究者が携わった,土の締固め管理の合理化に向けた検討成果を,多様な盛土構造物ごとの要求性能や経緯・条件を踏まえつつ「施工および品質管理の効率化」と「締固め目標の実現レベルの向上」に向けた諸課題と展望として整理・集約し,書籍として取りまとめたものである。また,その編集・発刊にあたっては,研究発表会等の開かれた場でのディスカッション,積極的な周知を含む,丁寧かつ積極的な普及活動も展開されており,その内容のみならず,技術普及への貢献という観点からもその功績は大きい。以上のことから,本企画を事業企画賞候補として推薦する。