平成25年度新設委員会委員の公募

※応募期限を延長いたしました※
公益社団法人 地盤工学会 調査・研究部

 調査・研究部が運営する委員会には,毎年定期的に新設される研究委員会と先駆的テーマに関する委員会設置の検討を行う調査委員会のほかに,活動資金の一部または全部を参加機関が分担拠出する公募型委員会,他機関から研究委託によって設置される受託委員会,重点課題について研究企画小委員会から不定期に企画・設置される研究小委員会等があります。研究委員会は会員の自主参加の下に,地盤工学に関するテーマの研究・調査に積極的に取り組み,その成果を会員に還元しようとするもので,重要な学会活動の一つとして位置付けられています。
 今回は,平成25年度に新設する研究委員会の委員を公募いたします。本委員会の活動期間は平成28年3月までの3年間となっています。応募を希望される方は下記要領に従い,7月31日(木)までに地盤工学会・調査・研究部宛にお送りください。なお,応募者は学会個人会員とし,同一年度での応募は各人1委員会に限らせていただきます。

◎委員を公募する委員会テーマと委員会発足の主旨
 委員会名:地盤災害リスクマネージメントと気候変動適応の融合に関する研究委員会
 委 員 長 :ハザリカ へマンタ[Hazarika Hemanta](九州大学大学院 工学研究院 社会基盤部門)
 主  旨:
 昨今の災害問題や地球環境問題を概観してみると,地盤防災リスクマネージメントと気候変動への適応との協調は非常に重要である。例えば,気候変動の影響の中で,増大する傾向にある,洪水,高潮,熱波,干ばつなど自然災害の被害は非常に重大なものの事例である。気候変動に関する国際的対応では気候変動に関する政府間パネル(IPCC)がある一方、自然災害への対策は、国際的には国連国際防災戦略(UNISDR)等があり,我が国の土木工学や地盤工学の分野においても,防災・減災対応の長い経験を有している。現状では,これら二つは別々のコミュニティを有しているように見えるが,2つのコミュニティは、将来の対応を考えると、結局同じ方向の政策・対策を実践していることから、一つの流れの中で連携し融合していくことが望まれる。
 更に,近代化および利便性追求によって構築された現在の社会システムは,無秩序で生じた環境負荷が極めて大きく,かつ,脆弱な地盤を大量に創出してしまった現実があり,人類の生存基盤としての地球環境およびその機能の悪化状況は,目を覆いたくなるばかりであり,東日本大震災によって広く露呈してしまった。持続可能社会構築は人類に与えられた命題であり,持続可能社会構築への貢献は地盤工学会の根幹をなすものである。したがって、各種地変現象が素因と誘因の掛け合わせで生じることを念頭におけば,地盤環境と地盤災害は,表裏一帯の関係にあり,それぞれの対策技術についても環境負荷低減と災害低減を両立させる思想の基に地盤工学を駆使していくことが重要と考える。
 そこで本研究委員会は,このような課題にブレークスルーを与えることを意図し,地盤環境防災リスクマネージメントと気候変動適応の融合の契機となり,両者融合に必要な思想,政策,並びに環境負荷低減と災害低減を両立させる地盤防災・減災技術や適応技術を整理し,この分野での基盤整備を進められれば,IPCC 等の国際組織にもその成果を反映させることが出来,結果的に地盤工学の新しい分野と役割の開拓による地盤工学会の活性化ならびに国際貢献等につながるものと考える。
 本委員会は,このような観点に立てば、地盤工学が将来に亘って取り組むべき重要な課題であることから,特に,次代を担う若手,幅広い視点を期待して女性や留学生,更には理学・工学に関わらず幅広い分野の技術者・研究者が結集できる受け皿としての研究委員会を目指すべきと考える。

◎公募する委員の会務と人数
 研究委員会は,委員長,(副委員長/幹事長/幹事),事務担当幹事および委員で構成され,このうち委員を公募します。委員の方には,委員会発足後に決められる運営方針に従い調査,研究活動を行っていただくほか,成果の取りまとめ等にも協力していただきますので,実質的な作業負担が伴うことをご承知おきください。なお,委員の中より幹事を選出することもあります。公募人数については,研究テーマに関して会員に資する成果が上げられ,かつ委員会が円滑に運営されて,委員間相互で十分な意思疎通が図れる程度の人数とし,委員長と調整,決定するものとします。

◎委員の選定方法
 応募者が多数の場合には,提出された業績に関する資料(応募要領の(7),(8)等)を参考に,原則として調査・研究部が選定いたします。

◎応募方法
 テキストファイル等に、以下の項目を漏れなく記入の上,7月31日(木)8月20日(火)までに地盤工学会調査・研究部宛にメールまたはFAXでお送りください。
※期限を延長しました※

 (1)応募する委員会名:地盤災害リスクマネージメントと気候変動適応の融合に関する研究委員会
 (2)氏名
 (3)会員番号
 (4)所属・役職
 (5)生年月日
 (6)連絡先住所,電話,FAX,E-mail
 (7)過去5年間の主な業績(論文または担当業務)
  ・論文の場合は,著者,タイトル,掲載誌,掲載ページ,発行年月 等
  ・担当業務の場合は,その概要(プロジュクト名,時期,場所,主な内容等)
 (8)過去5年間における地盤工学会における活動内容(委員会,座長等)

◎申込み・問合わせ先
 地盤工学会 調査・研究部「新設委員会委員公募」係
 Tel.03-3946-8673, Fax.03-3946-8678
  chosaki@jiban.or.jp