令和5年度地盤工学貢献賞受賞者が、令和6年3月18日の理事会において決定いたしました。
【令和5年度 地盤工学貢献賞】(注:受賞者の所属は応募当時、掲載は応募順)
受賞者 | 受賞分野 | ||
弓納持 福夫 | ③ 資料・データの収集とその公開 ⑤ 社会的イメージの向上 |
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●授賞理由:弓納持福夫氏の業績は、1964年の新潟地震に際して液状化の発生と被害状況を動画と静止画で克明に記録したことである。その画像は、液状化が地震防災で重視されるようになった1970年代以降、事象解明や工学教育の現場で広く活用され、技術の進歩に貢献してきた。さらに、弓納持氏は、これらの画像資料の管理を全面的に地盤工学会に委託され、さらなる資料の活用を可能とされている。これらの業績は、地盤工学の発展に多大な貢献を果たしてきたと考えられ、地盤工学貢献賞にふさわしいと認められた。 |
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千葉 隆 | ① 技術者育成 ② 実験・試験機器の開発や改良 ④ 技術支援 |
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●授賞理由:千葉隆氏は、地質調査会社において長年ボーリングオペレータとして現場の第一線に立たれ、国内外の大型プロジェクトにも従事されてきた。その間、サンプリングや原位置試験など調査試験機器の開発・改良に取り組まれて多数の成果を挙げるとともに、技術の伝承や後継者育成に関して業界内外に向けて発信されるなど尽力されてきた。以上の活動は地盤工学の発展に多大な貢献を果たしてきたと考えられ、地盤工学貢献賞にふさわしいと認められた。 |
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アスカール ツスールベイコフ |
①技術者育成 |
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●授賞理由:アスカール ツスールベイコフ教授は、理論とともに実験や現場観測に基づく手法が中心となる日本の地盤工学を自国カザフスタンに導入するために、両国の交流のためのセミナーを多数企画している。また、カザフスタンに日本の地盤工学研究者を多数招聘することで、自国の技術者の育成を推進している。さらに、インターンシップ制度を活用し、2003年~2022年までの20年間で20名を超えるカザフスタンの学生が日本での研究活動への参加や研修受けるに至った。以上、長年にわたるこれらの業績は日本の地盤工学の国際的な活動の一部を成しており、地盤工学会貢献賞にふさわしいと認められた。 |