2025年度新設委員会委員の公募(4月23日締切)

公益社団法人 地盤工学会 調査・研究部

 調査・研究部は地盤⼯学の発展を視野に,先駆的に克服すべき技術課題,緊急に究明すべき⼯学的課題等様々なテーマについて研究委員会を組織しております。さらにその他,活動資⾦の⼀部または全部を参加機関が分担拠出する公募型研究委員会,他機関から研究委託によって設置される受託研究委員会等を設置し活動しております。研究委員会は会員の自主参加の下に,地盤工学に関するテーマの研究・調査に積極的に取り組み,その成果を会員に還元しようとするもので,重要な学会活動の一つとして位置付けられています。
 今回は,2025年度に新設する研究委員会の委員を公募いたします。本委員会の活動期間は2028年3月までの3年間となっています。参加を希望する方は下記要領に従い,4月23日(水)までに応募してください。なお,応募者は本学会個人会員とし,同一年度での応募は1人あたり1つの研究委員会に限らせていただきます。
 ■入会手続きは「申し込みと会費納入」が必要です。詳しくはこちらをご覧ください→入会について

※クリックすると 該当の項目までジャンプします。
◎委員を公募する委員会テーマと委員会発足の主旨
    ■洋上風力発電施設に係る地盤工学技術の現状と将来のあり方に関する研究委員会
    ■データ駆動地盤工学の新分野を開拓する研究委員会
公募する委員の会務と人数
委員の選定方法

応募方法

◎委員を公募する委員会テーマと委員会発足の主旨
委員会名 : 洋上風力発電施設に係る地盤工学技術の現状と将来のあり方に関する研究委員会
委員長 : 高橋 英紀(港湾空港技術研究所)
活動期間 : 2028年3月までの3年間
応募期限 : 2025年4月23日(水)
主旨  : 
 近年,我が国においても2050年カーボンニュートラル達成に向けて洋上風力発電の大量導入が政府主導で進められている。しかし,先行している欧州での洋上風力発電のための地盤調査と地盤設計・施工の考え方を,欧州に比べて地震や台風の影響が大きく,はるかに複雑な地形,地盤構造を持つ我が国にどのように適用するかについては未だ不明確な点が多い。また,欧州で発展してきた地盤調査と地盤設計・施工に係る技術体系と我が国で伝統的に用いられてきた技術体系には大きな乖離がある。
 「着床式洋上風車」については,先行している欧州が我が国に大きな影響を与えているが,上記のように同じ手法を我が国の海底地盤にそのまま適用できるかは明確になっていない。また,将来的に洋上風力発電の主流になる「浮体式洋上風車」については,沖合の大水深海域が対象となることから,①情報・経験の不足による不確かさ,②海上施工の制約,③海底土工の困難さなどが,着床式洋上風車の立地対象区域である浅海区域に比べて数段高いレベルにあり,克服しなければならない技術課題も多い。これらの現状に鑑み,国家プロジェクトとしての洋上風力発電をスムーズに大量導入するためには,官民学を問わず,洋上風力発電施設の建設に関する情報を収集・集約し,地盤工学の観点での議論を通じて現状の課題を整理し,地盤調査と地盤設計・施工に対する将来のあるべき姿を広く社会に発信することが重要である。
 令和6年度まで活動している「海洋・港湾の地盤工学の新展開に関する研究委員会」や各機関での調査結果から,欧州での着床式洋上風力発電施設のための地盤調査と地盤設計・施工については明らかになってきている。一方で,我が国の調査や設計・施工をどのようにするべきかについては十分に議論が尽くされていない。また,浮体式洋上風力発電施設についてはこれまでほとんど議論がなされていないのが実情である。
 そこで,本研究委員会では,洋上風力発電施設(着床式・浮体式・海底ケーブル)の建設における海底地盤調査や基礎等の設計・施工に関する情報収集・分析,一斉調査・試験・解析などを実施し,それらの結果を踏まえて,経済性・信頼性・環境親和性などの観点から国際競争力を有する技術システムの構築に向けて提言をとりまとめる。
 応募方法へ

委員会名 : データ駆動地盤工学の新分野を開拓する研究委員会
委員長 : 藤澤 和謙(京都大学)
活動期間 : 2028年3月までの3年間
応募期限 : 2025年4月23日(水)
主旨  : 
 人工知能(AI)の研究者に2024年のノーベル賞が授与されたことは機械学習や深層学習といったデータ駆動型のツールが多くの研究分野に普及していることを象徴しました。地盤工学会では,データ駆動型の研究の活発化にあわせて,地盤情報や災害情報データベースのオープン化も推進しておりますが,これまでも当該分野では,不確実性の評価,信頼性評価や意思決定,各種の物理探査に伴うインバージョン,地盤災害アラートの発出などにおいてデータ駆動に関わる研究が行われてきました。
 このような背景のもと,本研究委員会の趣旨は,地盤工学において行われてきたデータ駆動型の研究を俯瞰し,データ駆動型のアプローチやデータサイエンス分野で発展する手法によって地盤工学の新しい展開を議論することにあります。その中では,次世代の地盤工学をどのように発展させるのかをデータ駆動の観点から考えていきます。また,これまでのデータ駆動型の研究を俯瞰することによって得られる(同方面の研究に関する)体系については,講習会の実施や著作物の出版などによる成果としての社会発信を目指します。
 応募方法へ

◎公募する委員の会務と人数
研究委員会は,委員長,(副委員長/幹事長/幹事),事務担当幹事および委員で構成され,このうち委員を公募します。委員の方には,委員会発足後に決められる運営方針に従い調査,研究活動を行っていただくほか,成果の取りまとめ等にも協力していただきますので,実質的な作業負担が伴うことをご承知おきください。なお,委員の中より幹事を選出することもあります。公募人数については,研究テーマに関して会員に資する成果が上げられ,かつ委員会が円滑に運営されて,委員間相互で十分な意思疎通が図れる程度の人数とし,委員長と調整,決定するものとします。

◎委員の選定方法
委員長が候捕者を選任し、調査・研究部が決定します。

◎応募方法
下記応募フォームから必要事項を送信してください。期限: 2025年4月23日(水)
新設委員会委員応募フォーム

◎問合わせ先
地盤工学会 調査・研究部担当
03-3946-8673
kenkyu★jiban.or.jp (★→@)