2011年ニュージーランド地震災害緊急調査団派遣の決定

1.趣旨 2011年2月22日、ニュージーランド南部で現地時間午後0時51分(日本時間22日午前8時51分)頃、マグニチュード(M)6.3の地震があり、第2の都市クライストチャーチ周辺で大きな被害が発生した。クライストチャーチの中心部では建物、道路の損壊、液状化による被害が多くみられるため、地盤工学会では液状化による被害の状況と地盤条件との関係を主に調査する。なお、2010年9月に発生したニュージーランド地震の際にも、地盤工学会として緊急災害調査を実施した。前回の地震での災害調査で得られた結果と今回の地震との関係も比較検討する目的に緊急災害調査を実施するものである。(平成23年2月24日派遣決定)
 
2.JGS調査団メンバー
団長:安田 進(東京電機大)*1
団員:時松孝次(東工大)*1
団員:渦岡良介(徳島大)*1
団員:清田 隆(東京大)*1
団員:Misko Cubrinovski(Canterbury大)*2
団員:Orense Rolando(Auckland大)*2
団員:細野康代(豊橋技術科学大)*3
団員:山田 卓(東京大)*3
注:*1 日本から派遣
  *2 ニュージーランド在住
  *3 ニュージーランド滞在中
 
3.調査日程
2011年2月26日~3月4日の予定
 
4.主な調査内容
1.液状化の発生地域と地盤条件の関係
2.液状化による建物の沈下への影響の調査
3.地表断層の調査
4.前回の地震との比較検討 など
 
5.報告会について
緊急報告会を下記のとおり開催の予定です。本報告会は、すでに調査団を派遣している社団法人土木学会との共催で実施いたします。
1.日 時:2011年3月11日(金) 13:30~16:30
2.場 所:東京大学生産技術研究所 An棟 コンベンションホール
  http://www.iis.u-tokyo.ac.jp/access/campusmap.html
3.共 催:公益社団法人地盤工学会、社団法人土木学会
4.プログラム:

     13:30-13:35    開会 土木学会 阪田憲次会長
  13:35-13:45  調査団の派遣経緯及び被害概要 川島 一彦(東京工業大学)・清田 隆(東京大学)
  13:45-13:58  地震及び断層メカニズム アイダン オメール(東海大学)
  13:58-14:16  地震動の特性 後藤 浩之(京都大学)・森 伸一郎(愛媛大学)
  14:16-14:34  液状化発生範囲及びその影響 清田 隆(前掲)
  14:34-14:50  橋梁の被害 高橋 良和(京都大学)・西田 秀明((独)土木研究所)
  14:50-15:00  ニュージーランドにおける橋梁の耐震設計 川島 一彦(前掲)
  15:00-15:15    質疑
  15:15-15:25    休憩
  15:25-15:38  斜面崩壊・トンネル・擁壁の被害 アイダン・オメール(前掲)
  15:38-15:51  れんが造建築物の被害 モハマド・エルガワディー(東京工業大学)
  15:51-16:01  2010年9月と今回の地盤変状の比較 安田 進(東京電機大学)
  16:01-16:11  災害情報 ICTを用いた安否確認を主として 鈴木 猛康(山梨大学)・秦 康範(山梨大学)
  16:11-16:26    質疑
  16:26-16:30  閉会 地盤工学会 日下部 治会長

5.定員: 250名

6.参加方法:参加費無料
  事前申込みは不要です。当日会場へ直接お越し下さい。
  ※満員の際には入場できない場合がございますことをご承知おき下さい。

 
6.2011年ニュージーランドChristchurch地震による被害に対する災害緊急調査団報告書(平成23年6月12日)
   New  公開中 (pdf 3.2Mb)   
 
7.会員からの報告
  渦岡良介 氏(徳島大学) http://geo-toku-u.sakura.ne.jp/
  末岡 徹 氏(大成建設)   pdf資料(2.1Mb)  
 
8.問合せ窓口
  地盤工学会事務局長 戸塚 弘 tel.03-3946-8677