地球変動の影響に対する適応技術*・適応政策に関するフォーラム開催のお知らせ

“地球変動の影響に対する適応技術*・適応政策に関するフォーラム”

印刷用(PDF)

◆日時:2012年5月11日(金) 9:20-17:10
◆場所:茨城大学地球変動適応科学研究機関環境ラボラトリー(放送大学1階)または、茨城大学理学部インタビュースタジオ
◆参加要件:特になし(表題のテーマに関心のある方は誰でも参加可)
◆参加費と事前登録:参加費無料,事前登録不要(当日,直接会場におこし下さい)
◆主催:茨城大学地球変動適応科学研究機関(ICAS (http://www.icas.ibaraki.ac.jp/))
◆共催:環境省環境研究総合推進費S-8 (http://www.nies.go.jp/s8_project/index.html)
◆後援:地盤工学会関東支部・地盤工学会「地球温暖化が地盤環境に及ぼす影響に関する研究委員会」・国際ジオシンセティックス学会日本支部・土木学会関東支部茨城会共催(依頼中)

◆目的:
①大地変動(大きな地震)と気候変動の影響に対する適応技術とその適用方策の接点を探る。併せて、両分野の相互理解と協調へつなげるきっかけとする。
②環境問題と災害問題の関係性を探る。
③政策的研究への方向付けを探る。
④大震災の突きつけた具体的課題に対応する技術的方法論を考える。

◆趣旨:我が国における最近の自然災害の特徴は頻度の増大や大規模化にあるように見える。このような傾向に対して地球温暖化に伴う気候変動が関わっているかどうかは議論のあるところである。また、従来、自然災害に関わってきた科学者・技術者と自然災害を含む気候変動の影響に関わっている科学者・技術者とは別々のコミュニティを有しているように見える。
 しかしながら、昨今の状況を踏まえると、気候変動と防災コミュニティの協力は非常に重要であると思われる。たとえば、気候変動の影響の中で、洪水、高潮、熱波、干ばつなど自然災害の被害は非常に重大なものの事例である。気候変動に関する国際的対応では気候変動に関する政府間パネル(IPCC)がある一方、自然災害への対策は、国際的には国連国際防災戦略事務局(UN/ISDR)等があり、長い経験を有している。2つのコミュニティは、将来の対応を考えると、結局同じ方向の政策・対策を実践していくことが望まれる。防災コミュニティの経験と気候変動対応、とりわけ適応策の分野との融合を図ることは、社会的にもはや必須であり、両者にとって重要な意味があると考えられる。
 本フォーラムは、このような課題にブレークスルーを与えることを意図して企画された。もちろん、一回の会合ですべてが解決するような容易なものではないが、本フォーラムがこのような方向へむかうきっかけとなり、そのために必要な思想、政策、技術が整理され、新たな視点からの防災・減災技術や適応技術*が開発されるとともに、これらの技術の効率化に繋がれば、目的は達成されると考える。
(注:ここでいう“適応技術”とは、主として、気候変動に起因すると思われる自然災害の防止あるいは低減のために用いられる、防護・順応・退避のそれぞれに属すると考えられるハード・ソフト技術を指す。)

◆フォーラムにおけるキーワードなど(ご参考)
-キーワード 複合災害、巨大地震、地球温暖化、気候変動、集中豪雨、沿岸域、洪水、高潮、侵食、浸水、地盤沈下、深層崩壊、ダウンスケーリング、IPCC、ISDR、適応政策、適応哲学、回復力、など
-具体的な対象(話題あるいはキーワード)の例
・最近の地震や津波からの回復力
 ・亜熱帯化先進地・九州の災害免疫力
・東北沿岸域の地盤沈降地帯の海面上昇の影響と対応
・タイなどの水害への地盤沈下の影響と対応
・プーケットの海岸浸食に対する津波の影響と対応
・ベトナムのデルタ地帯の防災対策
・バングラデッシュの水害・侵食適応策事例
 ・太平洋島嶼諸国の適応策 
  など。
[注]プログラム,時間割,話題提供者,パネリスト,会場,等は事情により変更する場合があります。

◆プログラム(案)
9:20-9:30 開会のあいさつ
9:30-10:20 キーノート・スピーチ(I) 龍岡文夫(東京理科大学)
大地変動(主として、大きな地震)によって齎される自然災害影響に対する対応策(仮題)
10:30-11:20 キーノート・スピーチ(II) 三村信男(茨城大学)
気候変動によって齎される自然災害影響に対する適応策(仮題)
11:30-12:00総合討論
12:00-13:30 <昼食>
13:30-16:30 パネル・ディスカッション“大地動乱と気候変動の影響に対する適応技術とその適用方策”
パネリスト・テーマ:遠藤邦彦(日本大学)・「地質環境に及ぼす温暖化の影響」,他
13:30-15:30 専門家対話セッション
15:30-15:45 <休憩>
15:45-17:00 行政担当者&市民と専門家対話セッション(内容を検討中)
17:00-17:10 閉会挨拶
(総合司会 安原一哉(茨城大学ICAS))