地球温暖化が地盤環境に及ぼす影響と対策に関する研究委員会

委員会概要

地球温暖化は世界的な関心時となっており,2007年11月には国連機関IPCCによって『気候変動に関する政府間パネル(IPCC)第4次評価報告書』が合意公開された。現在は2013年から2014年を目指して、おおよそ3分の2の委員が交代してAR5を出版予定で活動が開始されている。気温の昇温に代表される気候変動は,年間総降水量や連続降水量や渇水等の降水特性に大きく影響する可能性があり,これら降水特性の変化や海面水位上昇は,斜面崩壊・洪水・液状化・ゼロメートル地帯創出拡大等々の地盤災害の発生リスクや水循環系における地下水環境等に少なからず影響を及ぼすことが懸念される。
地球温暖化問題は,同一事象であっても視点によってさまざまなアプローチが可能なことから,当研究委員会は,IPCC第4次評価報告書で予測された気候変動(昇温)や海面水位上昇が今後起こることを前提に,現時点では下記に例示するような視点に着目しつつ,他分野・他機関との交流・連携を踏まえながら,地球温暖化が地盤環境に及ぼす影響・課題を整理して,地球温暖化問題を踏まえた時に,地盤工学分野が果たすべき役割・方向性の整理・提言を目指している。なお,成果は国内シンポジムや国際シンポジウム等を開催することによって,広く一般に周知かつ関係他機関との交流の場を設ける方向を検討したいと考えている。

① 過去の地球環境変動を踏まえた現在の地盤環境の評価(時間軸に関する物差しと変動モデルの共有)
② 気候変動に伴う地盤工学的課題(地下水問題を含む)と適応策
③ 気候変動に伴う地盤工学的課題のリスク問題としての評価(人間と地球環境)

委員会議事録

平成24年度 第3回 開催:八戸工業大学 7月16日 12:30~13:40 議事録(PDF

委員会名簿

会務 氏名 所属先
委員長 陶野 郁雄 (独)国立環境研究所 客員研究員
幹事長 中村 裕昭 (株)地域環境研究所
幹事 大里 重人 (株)土質リサーチ
幹事 竹村 貴人 日本大学文理学部地球システム科学科
幹事 濱本 昌一郎 埼玉大学理工学研究科
幹事 村上 哲 茨城大学工学部
委員(主査) 遠藤 邦彦 日本大学文理学部地球システム科学科
委員(主査) 日野 剛徳 佐賀大学 低平地沿岸海域研究センター
委員(主査) 安原 一哉 茨城大学地球変動適応科学研究機関(ICAS)
委員 伊東 芳夫 (社)日本ウエルポイント協会
委員 乾 徹 京都大学大学院地球環境学堂 社会基盤親和技術論分野
委員 薄井 隆義 パシフィックコンサルタンツ株式会社東北支社 国土保全事業部
委員 梶井 公美子 パシフィックコンサルタンツ株式会社マネジメント事業本部 環境エネルギー部
委員 桑原 祐史 茨城大学 広域水圏環境科学教育研究センター
委員 西垣 誠 岡山大学大学院環境学研究科
オブザーバー 海野 円 茨城大学大学院理工学研究科

お知らせ
「地球変動の影響に対する適応技術*・適応政策に関するフォーラム」のお知らせ(2012/5/11開催予定)
「浸水対策に関する公開特別講演会」のお知らせ(2011/11/22開催-終了)
「地球温暖化問題研究3機関技術交流会」のお知らせ(2011/6/9開催-終了)